求められるスキルは?
的確かつ効率的なケアを行うために
子どもは成長や発達段階にあわせて治療・ケアしていかなければなりません。ですが、子どもの成長や発達段階における心の変化には個体差があるのでものすごく難しい…!熟練した看護スキルを持っているからといって常に適切なケアができるとは限らないんです。子どもたちがどのような不安を抱えているのかを知ることからはじめ、一緒に遊ぶなどしてコミュニケーションを取りながら健やかに成長できるようにサポートしていくことが大切です。
入院直後はストレスが大きい
入院直後は不慣れな環境や保護者と離れていることに対して大きな不安を抱えています。これは子どもにとって負の要素になってしまうため、ナースはどのような不安やストレスを抱えているのかを把握し、取り除いてあげなければなりません。
保護者と離れ、慣れない環境下にいることで大きな不安を感じることを「分離不安」といいます。分離不安は入院直後の第一期と入院後約1週間~1ヵ月の第二期、入院後1ヵ月以上の第三期では行動が異なります。第一期はひたすら保護者を求め、ナースの声にもほとんど反応しません。第二期になると多少環境に慣れ落ち着いてきます。ナースの声掛けにも反応するようになりますが、保護者を求める気持ちはまだ強いため面会時に泣き叫ぶ子どもも少なくありません。第三期になると入院生活にも慣れてくるため精神的に安定し、自らナースや他の子どもと交流するようになります。ただし、決別意識が強くなったことで逆に親や家族を拒否したり、関心を示さなくなったりしてしまいます。
また、子どもは不安やストレスを自ら打破することができないため、発熱や腹痛、食減退など体調不良になったり、物を投げるなど攻撃的な行動をとったり、指しゃぶりやチックなどの癖が出たりする場合があります。不安やストレスを強く感じている様子が見られたら、心を開いてくれるようにコミュニケーションを取っていきましょう。子どもにとってナースは入院中に一番身近にいる頼れる大人です。まずは「仲良くなること」を目標に接していきましょう。
小児科ナースとして自信を持ちたいなら
小児科ナースとしてキャリアを積んでいこうと考えているのであれば、資格を取得することをおすすめします。小児科ナースの資格はいくつかありますが代表的なのは、質の高い看護スキルを持っている人にしか与えられない「小児看護専門看護師」「小児プライマリケア看護師」「新生児集中ケア認定看護師」の3つの資格です。専門看護師・認定看護師について詳しくまとめている「日本看護協会」のサイトを下記に紹介するので、気になった人はチェックしてみてくださいね。